義務から完全に解放されても、人は悩み苦しむんだろうな

義務がなくなったら人は幸せになれるのだろうか?

学校や部活や勉強やバイトや仕事や家事育児。子供も大人も大半の人が義務に縛られて生きている。その義務のせいで不幸になっている人は多い。じゃあ、その義務を完全に取っ払ったら、人は幸せになれるのか?って話である。

世の中には確かにそういう人達がいる。金持ちになって仕事から解放されて毎日生活している人なんかがそうである。そういう人は毎日何をしているのだろうかと、不思議な気持ちになる。

毎日が休日だと、何をしていいか分からなくなったりしないだろうか?休日が重なっていれば友人と遊ぶこともできるだろうが、友人が皆毎日休日だとは思えない。そういう自由な人同士のコミュニティなんかもあるのだろうか?

それに人は全く何も目標を持たずに生活する事に喜びを覚えるのだろうか?自分の存在意義を長く失った状況に耐えられるのだろうか?最終的には何か情熱を注げる趣味を見つけて目標を掲げて努力する方向へと進んでしまうのではないだろうか?

仕事とは言いづらいから、それは暇つぶしとか、遊びとか言う表現をするだろうが、漠然とは目標を作ってしまうのではないかと勘ぐってしまう。

そうなると、それってやっぱり金銭は貰えないけれど、仕事に近しい何かをしている状況になってしまうんじゃないだろうかと思うのだ。

まぁ、だから義務から解放されるってのもあんまり良いことじゃないよ!って言いたい訳ではなく、人は空白を許容できないんだろうなって話である。

やりたくない仕事をし続けて苦しむよりは、やりたい趣味で苦しんだ方が断然マシだろう。だから義務から解放されるのにはやっぱり憧れる。だが、毎日ビーチで日差しを浴びて悠々自適な生活を送ってます!みたいな感じの生活にはならないんだろうな、また何かしらの問題で悩んだり苦しんだりするんだろうな、という気がしているのである。悩み苦しむことを無意識的に人間は求めているんじゃないだろうかって感じである。

そう考えると人間は本当に面倒な生き物だと思う。存在意義や人生とは?みたいな事なんて一切考える暇がないような、そこそこ忙しくて充実していて後ろを振り返るタイミングがないような人生が幸せだったりするのだろうか。